年度末が近いということが関係有るかどうかはわかりませんが、最近は土日の作業が増えています。
お客様のご来店も多く、できるだけお待たせしないように工夫して、ご来店時間を少しずつ調整しながらの作業を実施しております。
オイル交換や定期点検などのクイック作業は、ご来店時には、事前にご一報頂ければ、お待ち時間が少なくすみます。
さてさて、今日も朝からスケジュール通りにお客様のご要望にお応えでき、今こうやってブログを書く暇を作ることができました。
最近の作業の中で、ちょっと難題だったのがE39M5でした。
なんでこんな状態になっているかというと、エンジンを始動すると、アイドリングで振動が大きく、スムーズに吹け上がらないという症状で入庫いたしました。
E39M5は、クランクセンサーやカムシャフトセンサーのトラブルが多く、当然のごとくそこら辺を予測して診断機で点検しました。
案の定、バンク2(向かって右側)のインテーク側カムシャフトセンサーにエラーがありました。
トラブルシューティングの手法として、まずエラーを消去してエンジンを再始動。
再び診断機でエラーを確認、そしてテスト用のカムシャフトセンサーに交換。
カムシャフトセンサーやクランクセンサー、エアフロ、ラムダセンサーは、ほとんどの車種用を準備しております。
おかしい、テスト用のカムシャフトセンサーでもエラーが入力されます。
今度は、バンク1とバンク2のカムシャフトセンサーを入れ替えます。
これでもカムシャフトセンサーのエラーが入力されます。
念のため、新品のカムシャフトセンサーを調達して再びテストをするも、やはりバンク2インテークでエラー入力。
おかしい・・・
と、考えて、タペットカバーを開けてカムシャフトの回転信号を出すパルスジェネレーターディスクを点検。
どう見ても異常なし。
開けたタペットカバーはそのままで、カムシャフトセンサーのカプラーからECUまでのハーネスを点検。
もしかして、ハーネスが弱っていて、時々断線するんじゃないかとか考えました。
が、異常はありません。
開けたタペットカバーを元に戻して、診断機でECUの測定値をじっくりと観察。
基本に戻って、一つずつ点検です。
異常が見られるのは、やはりバンク2で、ミスファイヤーのカウント値がみるみる上昇。
イグニッションコイルを点検すると、コイル自体は正常であるモノの、ある時点から点火信号が無くなってしまう。
なぜ点火信号が無くなるのか・・・
エアコレクタをはずして、インジェクターの状態を点検。
点火信号が消えると、インジェクターも噴射を止める。
燃圧を測定しても正常。
あれこれ試行錯誤しながらテスト&エラーを繰り返す。
この作業に2週間ほど費やしてしまいました。
しかし、完全に調子を取り戻すことが出来れば、M5のお客様が400馬力で"ガーーーー"っと加速する楽しみを再び味わうことができるわけですよ、気合いで直しますよ。
で、いろいろ試してわかったのがこれ。
VANOSの一部なのですが、エンジン回転が上がると、真ん中の芯を油圧がかかって押す仕組みになってます。
エンジン停止時には、手前に出てないといけない部分です。低回転時でも手前に来てます。
カムシャフトにモンキーをかけて動かすと。。。
この様な感じで手前に戻ります。
オイルラインの目詰まりで、油圧が下がってしまったみたいです。
あっちこっちを洗浄して、元通りに組み付けたら、完璧に気持ちいい吹け上がりを取り戻すことができました。
飛び石の修理もやってます。
高速道路を走行中になってしまったそうです。
しかも2ヶ所・・・
トラックのメンテもやってます。
トラックも新車中古車問わず扱っています。
こちらは12ヶ月点検。
午前中のお預かりなら、夕方の納車が可能です。
車種問わず、基本点検料は9,975円です。もちろん、診断機も使用して各部をチェックいたします。