BMWミニ アイドリングが不安定 冷却水とエンジンオイル漏れ 1000km走行ごとに1L以上のエンジンオイルを補充
車名:BMWミニ COOPER S
年式:平成19年
型式:ABA-MF16S
走行距離:110554km
S様のBMWミニは、複合的なトラブルの解消でご入庫でした。
第一の症状は、エンジンの始動性が悪く、アイドリングが安定するまで10分以上を要する。
エンジンを停止させると、再始動がしにくい。
という症状。
比較的短時間でトラブルシューティングが完了し、原因は燃料のハイプレッシャーポンプ不良でした。
冷却水漏れとエンジンオイル漏れは、車両下側から見ると、相当量です。
駐車場の床にも、オイル溜まりができているそうです。
エンジンオイル漏れは、エンジン上部のシリンダーヘッドカバーの亀裂ができて、エンジン回転中に次から次とオイルが漏れてきます。
拭いても拭いてもこんな感じでオイルが漏れ出します。
シリンダーヘッドカバー交換でこちらは解消。
冷却水漏れは、このホースの奥側のウォーターポンプとサーモスタットが原因。
サーモスタットを取り外したところ。
サーモスタットを交換。
ウォーターポンプも交換。
こちらは定番の、本体のシャフトシールから冷却水漏れがありました。
1000km走行ごとに1L以上のエンジンオイルを補充している件は、単純にエンジンオイル漏れだけではなく、エンジン内部でオイルを消費していることがわかりました。
内部でのオイル燃焼は、オイル上がりかオイル下がりのどちらかの事がほとんど。
今回は、測定をしてオイル下がりでした。
オイル下がりの原因は、バルブステムシールと称する部品の劣化で、オイルが燃焼室に垂れてきて一緒に燃えてしまう症状。
カムシャフトを分解して。。。
特殊工具を使用してバルブステムシールを取り替えます。
こんな米粒みたいなサイズの部品を取り外します。
落としたら見つからないので、注意して作業を進めます。
バルブステムシールは、全部で16個。
交換を終えて組付けを進め、都合2日ほどで完了です。
アイドリング不調、冷却水漏れ、エンジンオイル漏れ、エンジンオイル燃焼の作業を一気に進めて3日ほどの修理となります。
トラブルシューティングは、内容によりますがまるまる5時間くらいを要することがほとんどです。
症状が安定しない場合のトラブルシューティングは、数日にわたることもあります。
ご依頼は、ある程度時間の余裕を見ていただけましたら幸いです。
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