メルセデスベンツG350d 燃料漏れからエンジンのパワーとトルクが無い
ちょっと前の整備記録です。
車名:メルセデスベンツG350d
年式:平成28年
型式:LDA-463348
走行距離:62771km
W様のメルセデスベンツG350dは、エンジンルームに緑色の液体が漏れているとのことでご入庫でした。
お預かりをして点検を実施。
漏れている箇所は、燃料高圧ポンプ。
漏れている物は軽油なんですが、アイドリングテストでも走行テストでも、なんかイマイチ、パワーもトルクも感じられない状態です。
いずれにしても、当初のご依頼の燃料漏れの修理。
細かい部品の供給がありませんので、燃料ポンプを部品ごとの交換。
あと、エンジンオイル交換もご依頼をいただいております。
オイルフィルターはかなり汚れていますね。
今時のエンジンでも、汚れが溜まるメカニズムは変わっていません。
かえって、低燃費や環境を考慮したエンジンほど、オイルにかかる負担は大きく、汚れやすいものです。
汚れやすいというよりも、オイルの役割の一つである洗浄作用が働いているという証明です。
オイル交換をして、燃料ポンプを取付をしてテストをすると、燃料漏れに関しては修理が完了しましたが、パワーダウンについては解消せず。
測定をしにくいエンジンですが、テストを繰り返していくと、複数のシリンダーで圧縮が低下していることが判明。
エンジンのオーバーホールが必要との結論になりました。
部品とSSTの調達手配をしましたが、一部のエンジン内部の部品とSSTは供給できないとの回答が来ました。
やむを得ず、エンジンを丸ごとの載せ替えという選択に。
ちなみに、運が良いことに、こちらのお客様は整備保証に加入済みで、一部金額の負担でエンジン載せ替えができることがわかりました。
ちょっと時間がかかりましたが、無事に新品エンジンを調達。
通常ルートじゃ手に入らないですよ。
エンジンがデカいので、慎重に車体から取り外し。。。
左が新エンジンで右が旧エンジン。
新しいエンジンに載せ替えて走行テストを実施。
エラー入力も無く、快調なコンディションを取り戻しました。
今回の不具合の理由について、スッキリしない部分がありますのでディーラーさんに聞いてみましたところ、同じ車種の謎のエンジンブローが一例あったそうです。
https://www.stella-motors.co.jp/