BMW M6 SMG換装
T様のBMW M6が、SMG不良でご入庫でした。
実は、入庫日は昨年の11月の末。
走行中にミッション警告灯が点灯し、走行が怪しい状態に。
ギアがニュートラルに入って動けなくなり、エンジンを再始動するとシフトチェンジが可能となって少しは走れるようになるけれど、しばらくすると再びニュートラルに。
SMG不良の症状のひとつです。
いろいろとご苦労をされて、翌日にレッカーで弊社に搬入。
この時点では、ギアが2速に入った状態でしたので、レッカー業者はドーリーに四輪を乗せて搬送する事態になっていました。
動けないクルマくらい大変な物は無いですね。
診断機でギアをニュートラルにして工場の奥へ移動し、状態の把握へ。
エラーの履歴を見ると、SMGのポンプ不良が第一原因。
その他、アクチュエーターの作動不良もあったりで、SMGのユニットを丸ごと交換という判断へ。
しかしSMGのユニットが壊れると高額ですね。
国内で部品を調達した場合と、ドイツから取り寄せた場合で金額を比較しご呈示。
結果、周辺部品を含めてドイツから取り寄せとなりました。
オーダー手配したのが12月に入ってからですが、海外も年末はドタバタらしくやりとりに恐ろしく時間がかかってしまいました。
なんでも、ドイツではクリスマス休暇が近づいていて、浮き足だって仕事が手に付かない国民性のようで・・・
全ての部品が到着し、年始一発目の作業となりました。
まずはミッションを車体から下ろします。
で、ミッション本体からSMGユニットを取り外し。
これが取り外したSMGユニット。
不良箇所が複数の為、丸ごとの交換でした。
後々の事を考えても、Assy交換ですね。
こちらは取り寄せたSMGユニット。
SMGユニットをミッションに取り付けます。
SMGの作業と同時にこちらも。
クラッチも交換です。
クラッチの新旧比較。
純正でもツインプレート。
フライホイールも交換。
フライホイールの新旧比較。
新旧の違い、わかりますか?
クラッチとフライホイールも交換して正解ですね。
忘れてはいけないのがこの部分。
パイロットベアリングも同時交換です。
クランクオイルシールは状態OK。
パイロットベアリングはこんな感じで抜きます。
パイロットベアリングの新旧比較。
パイロットベアリングを圧入して、フライホイールを取り付けてクラッチをセット。
その後、ミッションを載せて完了。
そうそう、オーダー手配後、4ヶ月もかかったブレーキリザーブタンクも交換。
他にこまごました作業を終えて、無事に納車となりました。
大変お待たせ致しました。
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