BMW M3(E46) 走行中にリアから異音 曲がるともっと音が出る
F様のBMW M3(E46)は、標題の通りで、テスト走行も5mくらいの移動で症状が確認できる状態でした。
リフトアップして原因を探るべく目視点検などをすると、ドライブシャフトは左右ともガタガタで、プロペラシャフトも手でさわるだけでグラグラです。
非常にわかりやすいですが、デファレンシャル内のベアリング摩耗が原因です。
まずは、異常が出ているデファレンシャルを下ろして。。。
調達した新しいデファレンシャルに載せ替え。
一応、中古も探してみましたが、相応の距離を走行した車体の物ばかりで、仮に中古に載せ替えたとしても同じ状態を繰り返すことは必至。
ベアリングだけ交換という方法も、部品供給が有りませんので現実的ではありません。
とりあえずは、デフを交換してテスト走行。
音はきれいに消えました。
ただし、走行状態が不安定です。
コーナーリングで左右ともリアが滑る感じと、加速時と減速時に車体が前後にブレてしまいます。
原因は足回りのブッシュが劣化していることでした。
リアアームのブッシュが切れています。
プレスでブッシュを抜いて。。。
左が旧品で右が新品。
ブッシュを左右とも入替。
新品装着状態。
アッパーアームのブッシュもお疲れ様。。。
これもプレスで抜きます。
左が新品で右が旧品。
見た目ではわかりにくいかもしれませんが、毎日見てると分かってきます。
新品をプレスで圧入します。
アッパーアームの相手側は、ナックルのボールジョイント。
左が新品で右が旧品。
SSTで圧入。
M3はボールジョイントが片側に2箇所使用しています。
これは上側で、下側のボールジョイントも当然交換。
トレーリングアームブッシュもフニャフニャ状態。
SSTで抜きます。
左が旧品で右が新品。
これは見た目でも違いがわかりますね。
形状も変更になっています。
SSTで圧入します。
これでリアのトー角がバッチリ出ます。
フロントのロアアームブッシュは、車体を前後に揺するとゴムが伸縮してました。
旧品を抜いて新品に入替。
ステアリングユニバーサルジョイントも、ラバーが伸びて少しフラフラです。
左が旧品で右が新品。
交換後は、ステアリングの切れが全く別物になります。
メーターパネル内で、DSCの警告灯が点灯している状態で、エラーを拾うとDSCプレッシャーセンサーの異常が。
原因はこれ。
左が新品で右が旧品。
ブレーキを踏んだ圧力をモニターしています。
ひととおり作業後にアライメント調整。
ブッシュが一式新品ですので、恐ろしいほどに数値がビシっと揃います。
テスト走行をしてみると、かなり甦ってます、M3。
E46-M3もイイなぁ。。。
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